健診や人間ドッックの結果をもらったら

健診や人間ドックを受けたものの、受けたことで安心してしまって、そのままにしていませんか? 「再検査と書いてあるけど、忙しくて」とおっしゃる方も少なくないですが、健診や人間ドックは、判定の指示に従ってアクションを起こしてこそ初めて受けた意味があるのです.また「判定に書いてあることがよく理解できない」という言葉もよく聞かれますね。それでは、主な項目について解説させていただきましょう.

・「LDLコレステロール値が高い」、「HDLコレステロール値が低い」
 コレステロールというと悪者扱いされているきらいがありますが、コレステロール自体は全身の細胞の表面を構成したりホルモンの材料になったりと、体にとってはなくてはならない物質です.しかしLDLコレステロール(悪玉コレステロール)が増えたりHDLコレステロール(善玉コレステロール)が減ったりすると動脈硬化が進行しやすくなるので、大事に至る前に是正しておく必要があります.以下の点を参考にしてください.
 1)コレステロールを多く含むもの(卵、肉や魚の内蔵、魚卵)を摂りすぎない。盲点は卵が多く使われている洋菓子などの加工食品。しかし、「こういうものは食べ過ぎていないのに」と思われる方が多いかも知れませんね.
 2)肉の脂身、ラードなどに含まれる飽和脂肪酸はLDLコレステロールを増やします.盲点は乳製品に含まれる飽和脂肪酸。牛乳、バター、チーズなどの摂り過ぎもLDLコレステロールを増やします.
 3)魚の脂に含まれるDHAやEPAは、LDLコレステロールを減らしてHDLコレステロールを増やすだけでなく、血液をさらさらにして血栓ができるのを防ぎます.すばらしい!
 4)オリーブ油、なたね油(キャノラー油)に多く含まれるオレイン酸はLDLコレステロールを減らしてHDLコレステロールを増やします.すばらしい!
 5)大豆油、ごま油、ひまわり油、紅花油(サフラワー油)に比較的多く含まれるリノール酸はLDLコレステロールを減らしますが、摂りすぎるとHDLコレステロールも減らしてしまいます.ただ、ひまわり油や紅花油にはオレイン酸が多いタイプもあるようです.
 6)大豆製品にはリノール酸以外にも、レシチンというLDLコレステロールを減らしてHDLコレステロールを増やす成分が含まれています.大豆タンパクが消化されるときに生じる物質が、腸の中へのコレステロールの排出を促します.すばらしい!
 7)マーガリンやショートニングに含まれるトランス脂肪酸は強力にLDLコレステロールを増やしてHDLコレステロールを減らすので、なるべく摂らない、いや、絶対摂らないという意気込みが必要です.
 8)海草類、こんにゃく、果物、野菜に含まれている水溶性食物繊維は、腸内でコレステロールを吸着して排泄させます.
 9)タバコ、古い油(酸化した油)、大気汚染物質、塩素を除いていない水道水、紫外線、ストレス、過度の運動などで発生する活性酸素によってLDLコレステロールが酸化されると、動脈硬化はさらに進行しやすくなります.炒め物や揚げ物にも酸化しにくい油(オレイン酸の多い油)を使いましょう.
10)ウォーキングなどの適度の運動はHDLコレステロールを増やします.